2D格闘ツクール2nd 完全攻略

■ チュートリアル


■ コマンド解説


■ テクニック解説
 001 特殊なキャラクターセレクト
 002 画面レイアウト
 003 カラーセレクトの設定
 004 ヒットエフェクトの研究
 005 ヒットエフェクトの描き方
 006 スクリプト一覧のテキスト化
 007 通常立ちの設定
 008 VSで開始位置指定
 009 雛型キャラの作成
 010 INIファイルの内容
 011 変数の大小チェック
 012 当て身投げの作り方
 013 必殺技コマンドの設定
 014 アニメ作成_通常攻撃
 015 ゲームモードによる分岐
 016 変数の一覧を記録
 017 受け身入力の判定
 018 ダウン値による分岐処理
 019 飛び道具の作成
 020 ワープ技の作成
 021 ヒット硬直のコントロール
 022 ステージの地面表現
 023 ヒット数表示の固定
 024 横方向のホーミング攻撃
 025 1P/2Pの判別
 026 ライフ減少アニメ
 027 画面下部の表示内容
 028 ステータス表示の意味
 029 ガードクラッシュの表現
 030 押せないOBJ
 031 アイテムのあるゲーム
 032 復活する技の作成
 033 空ガードの作成
 034 ステージ選択付きキャラセレ
 035 ゲージMAXの表示
 036 固定ダメージを表現する
 037 ラン動作の作成
 038 投げ技によるKOの作成
 039 ボタン溜め押し技の作成
 040 中段攻撃の作り方
 041 製作に役立つツール
 042 カラーセレクトに適した画像
 043 相手によって動作変更
 044 横幅のあるキャラを表現
 045 ラウンド限定の動作
 046 影色の塗りを効率化
 047 モードを切り替えるキャラ
 048 当たり判定設定のコツ
 049 空中ジャンプを表現する
 050 キャラの向きを判別する
 051 途中でKOしない乱舞技
 052 カウンターヒットの作成
 053 OBJの動作を停止
 054 ハイジャンプの作成


■ バグ・よくあるミス


■ テスト時のチェック項目


■ 解説用データ ダウンロード


029

「ストーリー」の作成


今回はストーリーモードの作成について説明していきます。

ストーリーモードは、
各種デモや対戦を交互に繰り返しながら進めていく1人用のゲームモードです。
身近に対戦相手がいない場合はこれがゲームのメインモードとなるため、
ゲーム内における重要度はかなり高いと言えるでしょう。

なお、ここでは既にストーリーモードのキャラクターセレクトまで
( 形だけでも )できていることを前提に話を進めていきます。
これらの設定がまだ出来ていない場合は、
解説025「キャラクターセレクト」 を参考にして準備してください。




「キャラクター」-「ストーリー」を表示してください。
キャラのストーリー編集画面
キャラクター「p1」のストーリー設定です。
「ストーリー」のチェックがONになっていますが、
肝心のストーリー設定がまだありません。

「ストーリー」項目の下にある縦長のリストに注目してください。
ここにキャラのストーリー設定を(上から順に)並べていきます。

 なお、一番下にある(空き容量:100)というのは
 設定可能なストーリー設定の残数を表しています。
 凝ったストーリー設定を組むには不安が残る数かもしれませんが、
 簡単なストーリーを組む分には困らないでしょう。


今回は、以下のような流れのストーリー設定を組みます。
1. 対戦前デモ
2. 対戦
3. 対戦後デモ
4. エンディングデモ


非常にシンプルなストーリーですが、 これがストーリー設定の基本形になります。
( ストーリーを長くする場合は、1〜3のセットを繰り返せばOKです )




各種ストーリーデモの用意

まずは、ストーリー上で使用する各種デモを用意しましょう。

以下は、デモ用の画像ファイル一覧です。
対戦前デモ用グラフィック 対戦前デモ用
対戦後デモ用グラフィック 対戦後デモ用
エンディングデモ用グラフィック エンディングデモ用
※ゲーム用BMPは上記画像のリンク先にて提供しております


今回作成するのは、ストーリー設定確認用のデモなので
1枚絵を表示するだけの単純なものにします。
デモシーンの新規作成
まずは、「1. 対戦前デモ」用のデモを作成します。

「デモ」一覧にてデモを新規作成してください。
※一覧の一番下にダミー用デモを置いている場合は、その1つ手前に追加すると良いでしょう。

ここでは、「1. 対戦前デモ」という名前でデモを作成しました。
デモの名前を入力

作成したら、「デモ」-「スクリプト」を表示してください。
デモのスクリプト編集画面

「基本背景」行に画像呼出ブロックを追加、「対戦前」用の画像をセットしてください。
( 「画像の左上を透明色にする」をOFFにして読み込んでください )
なお、今回はアニメーションの設定を行わないため 画像のウェイトは適当で構いません。

スクリプトの設定が済んだら、「デモ」-「基本」を表示してください。
デモの基本設定画面
ここではBGMやデモの表示時間の設定ができます。

今回は…
「BGM」 は 設定無し、
「表示時間」 は 0、
「ボタンでスキップ」 は ONに設定してください。
( 恐らく、デフォルトでこの設定になっていると思います )

デモの表示を一定時間で自動的に終了させる場合は、
「表示時間」の部分に0ではない値を設定します。
ここが0の場合は表示時間の制限無しという扱いになります。
また、「ボタンでスキップ」をONにしていると、
何かボタンを押すことで、デモを途中でスキップできるようになります。

これで「1. 対戦前デモ」が完成しました。
同様の手順で、「3. 対戦後デモ」「4. エンディングデモ」も作成してください。
エンディングデモも作成
3つのデモが用意できました。



「1. 対戦前デモ」

ストーリー設定に必要なデモが揃ったので、早速ストーリーを組んでいきます。
「キャラクター」-「ストーリー」に戻ってください。
再びストーリー設定画面

「ストーリー」のリスト最上段で右クリック、
デモシーンを追加
メニューから 「デモ」新規作成 を選択してください。
※間違えて別のものを作成した場合も、マウス右クリックメニューから削除できます

「デモ」行が設置されました。
デモ行を追加された
「デモ」行で行える設定はただ1つ、「どのデモを表示するか?」だけです。

まずは1つ目のデモなので、さっき作成した「1. 対戦前デモ」を選んでおきましょう。
「設定なし」となっている部分をクリックすると、
現在登録されているデモの一覧が表示されます。
使用するデモを割り当て
1つ目のデモ行が完成しました。
なお、デモ行に対しての名前設定は不要です。
選択したデモの名前がデモ行に表示されます。



「2. 対戦」

続いて「2. 対戦」デモを作成します。
ストーリー設定で1つ下の行に 「対戦」新規作成 してください。
「対戦」行を追加する
これもマウス右クリックメニューから選択します。

MEMO

ストーリーリストでカーソルを動かせない場合
ストーリーに新しい行を追加した直後は、
一番下の空白行を選択しにくくなることがあります。

この場合は、別のキャラやモードなど別の画面に一度移動してから
対象のストーリー設定ページに戻ると、
うまくカーソル移動できるようになります。
※カーソル移動の問題はこの方法でほぼ解決できるので、覚えておくと良いでしょう

デモ行と違って、対戦行は設定する項目が多いです。
まずは、「進行」のタブを表示してください。
対戦の進行設定
ここでは、対戦に関する各種オプション設定を行います。

上から順に項目の内容を説明していきます。
( 細かい説明を飛ばしたい場合は、以下の枠の部分を読み飛ばせばOKです )


「ステージ」
先述した通り、対戦に使用するステージを選択します
何かステージを選択しないと対戦が成立しないので注意してください



「タイム」
1ラウンドの対戦時間( 単位:秒 )を設定します。
設定可能な値は0〜999
なお設定値が0の場合は「対戦の時間制限無し」という扱いになります。

 ゲームの対戦オプションにあるタイム設定と違って
 対戦時間が3桁まで指定できるところがポイントかもしれません
 ( 通常の対戦オプションだと、タイムの最大値は99である )



「勝ち抜き本数」
勝利条件となる取得ラウンド数の設定を行います。
設定可能な値は1〜255です。

 システムにあるラウンド数の表示はラウンド9が最大なので、
 ここで勝ち抜き本数を100とした場合ラウンドの表示は正しく行えません
 ( とは言え、こんな極端な設定する人はあまりいないので大丈夫だと思います )



「初回ラウンド」
ラウンド1とラウンド2で異なるステージを使用したい場合に設定します。
基本設定は1、ラウンド引継ぎをしたい場合は持ち越しを選択します。

例えば…
ラウンド1は山ステージで対戦、ラウンド2は海ステージで対戦
としたい場合は以下のように設定します。

対戦1:ステージ=山、勝ち抜き本数=2、初回ラウンド=1
対戦2:ステージ=海、勝ち抜き本数=2、初回ラウンド=持ち越し


なお、ステージ変更の条件は純粋にラウンド数のみであり
ラウンド1での勝敗結果などは関係有りません。



「初回ライフ」
ラウンド1のライフ量を設定します。
デフォルト設定は「全回復」となっています。

ここで「持ち越し」を選択すると、
前ステージ( 前ラウンドではない )のライフ量をそのまま持ち越します。
ライフ引継ぎ型のゲームを作成する場合などに設定すると良いでしょう。



「ライフ回復量」
ラウンドごとの(勝者側の)体力回復量を設定します。
基本設定値は100、単位は%なので1ラウンドごとに
体力を100%回復という設定になります。

ここが50だと、1ラウンドごとの回復量は体力の50%。
前ラウンドの残り体力が25%だった場合は、
体力75%で次ラウンドに臨むことになります。



「負けた場合」
対戦でプレーヤーがCPUに負けた場合のストーリー展開を設定します。

デフォルト設定で選ばれている「設定なし」では
ストーリー展開への影響は無しになります。
( 勝ち負けに関わらず、そのまま次のストーリーに進む )

もう1つの選択肢は「ゲームオーバー(コンティニュー)」
そのステージでプレーヤーが負けた場合、ゲームオーバー画面に移動します。
前者よりはこちらの設定が一般的だと思います。

ストーリー設定を確認する際は、ここの設定に注意してください。
( ゲームオーバー画面のデモは、「ゲームシステム」-「基本」で選択します )

コンティニュー画面でYESを選んだ場合、前回負けたステージに再チャレンジ…
NOを選らんだ場合は、ゲームのタイトル画面へ移動します。
※コンティニューでNOを選んだ場合に、いわゆるゲームオーバー画面を表示しない点に注意してください



「プレイヤー開始位置」
ラウンド開始時のプレイヤー位置を設定します。
項目のバルーンTips( カーソルを項目に合わせてしばらく待つと表示されるミニヘルプ )を見ると、
「プレイヤー開始位置 X座標 左:0 中央:640 右:1279」となっています。

恐らく、対戦に使うステージの幅=1280とした場合に
「左から何ドット目にプレイヤーを配置するか?」という意味だと思います。
( 画面内の座標ではなく、ステージ内の座標であるところがポイント )

 あくまで予想ですが、
 1. 最初にステージ内におけるプレイヤーのX座標を設定、
 2. 次にステージ内におけるCPUキャラのX座標を設定、
 3. 1〜2を基準にして、画面の表示(横)位置を計算
 …という感じで初期位置を決めているのではないかと思います。



「タイムオーバー時」
ラウンドが、「タイム」で設定した時間を越えて
決着がつかなかった場合の処理を設定します。

タイム切れ処理の具体的な設定内容は以下のようになっています。
タイム切れ時に「プレイヤーの体力 < CPUの体力」であった場合、
「CPUに勝利ポイントをいくつ与えるか?」を設定する。

「勝利ポイントが100を得た場合に、そのキャラクターは勝利する」
というルールなので、基本的には与えるポイントを100にしておけばOKだと思います。

注意すべき点は、左側の「ポイントを与えるキャラクター」の選択です。
ここではCPU1〜7を選択できるのですが、
後述する対戦相手の選択と同じものを選んでおく必要があります。
( 対戦相手にCPU3を選んだのであれば、ここもCPU3を対象にしておく )



「倒された時」
プレイヤーがCPUに負けた( 倒された )場合の処理を決めます。
ここでは、
「誰に勝利ポイントを与えるのか?」
「いくつ勝利ポイントを与えるのか?」を設定します。

「タイムオーバー時」同様、ここも基本的には
「勝利ポイント100を与える」という設定で問題ないと思います。
「誰に勝利ポイントを与えるのか?」についてですが、
「最後に攻撃を与えたキャラクター」というデフォルトの選択肢でOKだと思います。

「タイムオーバー時」「倒された時」の勝利ポイント設定は、
恐らくCPUが複数登場する場合を想定した設定項目なのだと思います。
( そのため、通常1対1の対戦においてはあまり意味のない設定項目になります )



「"ラウンド"を表示させる」「"ファイト"を表示させる」
2つまとめて説明します。
通常の対戦では、ラウンド開始時にラウンド数やファイトの表示を行うのですが
ストーリーの演出上、そういったシステム表示をしたくない場合
これらのチェック項目をOFFに設定します。

この項目のON/OFFによって
ゲーム開始時の待ち時間がどう変わるかについては未確認です。



「壁」
対戦において、対戦相手が画面外に出るかどうかの設定を行います。
チェックをOFFにすると、対戦相手が画面外に出るようになります。

通常の対戦では、チェックONにしておいて問題ないでしょう。
逆に…「画面外に敵キャラが待ち構えている」といった
アクションゲームのようなスタイルのゲームを作成する際はOFFにすると良いです。



長々と説明しましたが、
基本的には以下のように設定しておけば大丈夫です。
使用するステージの選択

デフォルト設定から変更のあるものについてのみ挙げると次のようになります。

「ステージ」 は適当に今あるものを選択、
「勝ち抜き本数」 は 2、
「負けた場合」 は ゲームオーバー(コンティニュー)、
「プレイヤー開始位置」 は 270、
「タイムオーバー時」 は CPU1に100ポイント、
「倒された時」 は 最後に攻撃を与えたキャラクターに100ポイント、
「ラウンド、ファイト、壁」 は 全てON

これで「対戦」の「進行」設定が完了です。
ストーリーリストにある「対戦」行に
選択したステージの名前が表示されていることを確認してください。
( 名前が空白のままである場合は、「ステージ」の項目をもう一度見直してください )


引き続き、登場するCPUキャラの設定を進めていきます。
「対戦」行の設定項目を見ると、
「進行」タブの右に「CPU1」 〜 「CPU7」のタブが並んでいます。
対戦相手の設定タブ
これらのタブでは、
ステージに登場するCPUキャラについて個別に設定することが可能です。
( 最大で7体のCPUキャラを1つのステージ内に登場させることができます )

登場させるCPUキャラの数が1体のみである場合は、
「CPU1」 〜 「CPU7」のどれを選んでも何も条件は変わりません。

 例えば…CPUカラーの設定も、登場キャラ数に応じて決まっていくので
 登場する人数が同じであれば「何番目のCPUを選んだか?」は影響しません

ここでは、「CPU1」をCPUキャラとして登場させます。
( 進行タブでの設定も、CPU1を相手に選んでいるため同じものを選択 )

一覧から「CPU1」のタブを選ぶと、各種設定項目が表示されます。
対戦相手の詳細設定画面
全体的に「CPUキャラが複数体登場するなら〜」
といった場面を想定したオプションが多いです。

1対1の対戦スタイルに限定すれば、あまり指定を変更する必要はありませんが
上から順に内容を説明していきましょう。
( ここも説明が長くなるので、興味がない場合は以下枠内の部分を読み飛ばしてください )


「キャラクタ」
対戦相手として登場させるキャラクターを選択します。
「選択なし」になっている場合は、キャラが登場しません。



「ライフ表示」
CPUキャラに対して、
個別にミニゲージを表示するかどうかを設定します。

ONにすると、対象のキャラの付近にライフゲージを現すミニゲージが表示されます。
CPUキャラが複数体登場する場合などに使うと良いでしょう。



「プレイヤーが無視」
プレイヤーキャラは、この設定をONにしたキャラクターを無視します。

例えば…
対象のキャラがプレイヤーの後側に回り込んでも振り向くことはないし、
プレイヤーの攻撃が対象のキャラに当たることもありません。
特殊なCPUキャラ( プレイヤーの味方など )を表現する際に使うと良いかもしれません。



「CPUレベル」
CPUの行動パターンの賢さ(隙の無さ)を設定します。
設定可能な値の範囲は0〜100で、
この値が大きいほどキャラクターの行動における隙が小さくなります。

 どちらかと言うと、「賢い動きをする」というよりは
 「せわしなく積極的に動いて隙を見せない」といった感じに近い気がします



「開始位置」
進行タブにあったものと似たような項目ですが、
これはCPUキャラの開始位置を指定します。
プレイヤーキャラ同様、ステージ内でのX座標を指定します。

先にプレイヤーの開始位置を決めておいて、
それを基準にしてCPUの開始位置を決めると良いでしょう。



「出現方法」
CPUキャラの出現方法(条件)を設定します。
どちらかと言うと、
複数のCPUキャラが登場することを前提にした機能だと思います。
出現条件を3つのタイプから選びます。

デフォルト設定は「最初から」
その名の通り最初からキャラクターが出現します。

「時間」を選択すると、出現するタイミングを秒数で指定できます。
( ウェイトではなく、秒数であることに注意してください )
「〜秒後+乱数〜」といった形式で設定します。
指定可能な秒数は0〜255、それに加えて
乱数で0〜255の秒数を指定することができます。

最後の条件は「ライフ」
指定したキャラの残り体力を出現条件にします。
条件は「〜のライフが〜以下なら」といった形式で設定します。
ライフを監視する相手は、「プレイヤー」「CPU1」 〜 「CPU7」から選びます。
( つまり、画面内に登場するキャラのどれでも対象にとることが可能 )

条件となるライフ値ですが、0〜255の間で指定することが可能です。
最大値が255であることから、
これは恐らく%表記ではなく体力の実値を基準にしていると思われます。



「攻撃対象」
CPUキャラクターの攻撃対象を設定します。
選択肢は、「プレイヤー」「CPU1」 〜 「CPU7」。
複数のキャラを対象とする設定も可能です。

通常の1対1ゲームであれば、「プレイヤー」のみにチェックを入れればOKです。
「プレイヤー」をOFFにして、別のCPUキャラのチェックをONにすれば
プレイヤーの味方キャラを演出することができます。
また、変わったところでは
「プレイヤー/CPUを問わず無差別に相手を攻撃するキャラクター」
というのも表現できます。



「勝利ポイント」
対戦中にこのキャラが倒れた時…
「どのキャラに、勝利ポイントをいくつ与えるか?」を設定します。

ポイントを与える相手として指定できるのは、「プレイヤー」「CPU1」 〜 「CPU7」。
与えるポイントとして指定できる範囲は0〜100。
先述した通り、「勝利ポイントを100手に入れたキャラがラウンドを制する」
というのがゲームのルールです。

1対1の対戦であれば、
「最後に攻撃を与えたキャラクターに100ポイント」で問題ないと思います。
登場CPU数が5体で、「全員を倒せ!」がステージの勝利条件…といった場合は、
5体のCPUキャラに20ポイントずつ勝利ポイントを設定します。



「効果」
対戦中にこのキャラが倒れた時に発生する効果を決めます。
ここでは「指定したキャラの体力またはスペシャルゲージを上下させる」
といった効果を設定することができます。

対象キャラの指定では、
「プレイヤー」 または 「最後に攻撃を与えたキャラクター」を選択できます。
効果では、ライフやスペシャルの増減を指定します。
指定できる値の範囲は、どちらも-127〜+127となっています。
※ライフとスペシャル両方を増減させることも可能です



「負けポーズ」
対戦中にこのキャラが倒れた時の負けポーズを指定します。

標準的な1対1バトルを想定している場合は
デフォルト設定である「負けポーズ」を選んでおくと良いでしょう。
この指定がされたキャラが倒された時は、
キャラクターの「技」一覧にある「負け」スクリプトを実行します。
( キャラ自体はステージ内に残り続ける )

「消滅」を選択した場合は、キャラが倒れた際その場に残らず消滅します。
敵キャラが画面内に複数体登場するゲームを作成している場合は、
ゲームの負荷を下げることも考えて この選択肢を選ぶのも有りでしょう。

「再出現」を選択した場合、
倒れたキャラは「出現方法」で指定したルールに従って再出現します。
( なお、出現した際の体力は全回復しています )
ゾンビのように復活するキャラを表現する際に向いていると思います。



「タイムオーバー」
時間内に勝負がつかずタイムオーバーした際に、
このキャラが与える勝利ポイントについて設定します。

ポイントを与える相手、与えるポイントの量を指定してください。
相手として選択できるのは「プレイヤー」「CPU1」 〜 「CPU7」。
与える勝利ポイントの範囲は0〜100となっています。



また長々と説明しましたが…
凝ったことをしなければ、複雑な設定は必要ありません。
以下に設定例を示します。
対戦相手の設定例

ここでも、デフォルト設定から変更のあるものについてのみ挙げておきます。

「キャラクター」 は 適当に今あるものを選択、( 同キャラでもOK )
「CPUレベル」 は 高めに80、
「開始位置」 は 370、
「攻撃対象」 は プレイヤーのみ、
「勝利ポイント」 は 最後に攻撃を与えたキャラクターに100、

なお…「開始位置」の370ですが、
この値は以下の計算式を基準に出しています。
ステージ画像の横幅÷2 + 対戦相手との間合い÷2
例では、640÷2 + 100÷2 で370となります。

なお、進行のタブで設定したプレイヤーの開始位置270も同じ式で計算しています。
ステージ画像の横幅÷2 − 対戦相手との間合い÷2
結果、プレイヤーとCPUが画面中央で100ドットの間合いを空けて相対することになります。


これで「対戦」行の設定が完了しました。
次は、「3. 対戦後デモ」の作成に入ります。



「3. 対戦後デモ」

「対戦」行と違ってデモ行なので簡単です。
ストーリーリストに「デモ」行を新規作成して「対戦後」デモをセットしてください。


4. エンディングデモ

「対戦後」デモ同様に、エンディングデモを作成してください。

デモ行の設置が済むと、ストーリーリストはこのような感じになります。
一連のデモ登録が完了


エンド処理

ストーリーとしてはこれで全て揃いましたが、
最後にゲームのエンド処理をセットします。

 一本道のストーリーだとあまり意味はありませんが、
 ストーリーの分岐処理などを組む際にエンド処理は重要になるので
 しっかり覚えておいてください

ストーリーリストの一番下にカーソルを合わせてマウス右クリック、
メニューから「終了」新規作成を選んでください。
「終了」行を追加する

作成が済むと、以下のようにストーリー設定が並びます。
ストーリー設定が揃った



ストーリー設定がひととおり完了しました。
ストーリーがひととおり完成

しかし、まだ抜けている部分があります。
「対戦」行の進行タブを見てください。
コンティニューの設定
「負けた場合」の項目で「ゲームオーバー(コンティニュー)」を選択していますが、
まだゲームオーバー画面は用意していません。


ゲームオーバー画面の作成

ゲームオーバーも、キャラクターセレクトなどと同じように
デモとして作成します。

「デモ」画面に移動して新規デモを作成してください。
新規デモの名前入力
ここでは、「game_over」という名前でデモを作成しました。

以下はゲームオーバー画面用の画像です。
ゲームオーバー用グラフィック
※ゲーム用BMPは、画像のリンク先にて提供しております

画像を読み込めばデモは完成ですが、もう一つ注意すべき点があります。

ゲームオーバー画面では、
プレイヤーがカーソルを動かして コンティニューするかどうか を選択します。

「ゲームシステム」-「基本イメージ」に移動してください。
ゲームオーバーのカーソル設定スクリプト

一覧ウィンドウを見ると、
以下3種のスクリプトが確認できると思います。
「コンティニューカーソル」
「位置:コンティニューカーソル上:する」
「位置:コンティニューカーソル下:しない」

「コンティニューカーソル」には、
ゲームオーバー画面で使用するカーソル画像をセットします。
残り2行のスクリプトでは、ゲームオーバー画面でのメニュー位置の設定を行います。
( これらの行は座標設定専用のため、スクリプトブロックの設置はできません )

なお…スクリプト名では
「カーソル上」「カーソル下」と表記されていますが、
実際のゲームオーバー画面では
上下入力だけでなく、左右入力でカーソルを動かすことができます。
また、メニューの位置も自由に配置できるので、
好きなレイアウトで画面を構成すると良いでしょう。
Yes/Noが縦並び Yes/Noが横並び
設定さえ合わせれば、どちらも問題なく動作します。

以下はゲームオーバー画面用のカーソル画像になります。
透明色ONで読み込んでください。
ゲームオーバーのカーソル用グラフィック
※ゲーム用BMPは、画像のリンク先にて提供しております

カーソル位置の指定についてですが
ここでは、ゲームオーバーデモの画像に合わせて以下のように設定します

「位置:コンティニューカーソル上:する」 X220 Y240
「位置:コンティニューカーソル下:しない」 X220 Y330

独自にゲームオーバー画面を作成する場合は、
メニュー位置の座標を測ってこれらシステムの設定を決めてください。

これでゲームオーバー画面におけるカーソルの設定が完了。
最後に、さっき作成したゲームオーバーデモをシステムに登録しましょう。

「ゲームシステム」-「基本」に移動してください。
デモ選択の画面
画面下部を見ると、デモ選択が並んでいます。
このうち 「ゲームオーバー」 の部分について
さっき作成した「ゲームオーバー」デモに変更してください。

ゲームオーバーのデモを選択
デモの登録が完了しました。

これでストーリー設定に関する全ての作業が終わりました。
実際にテストプレーを実行して確かめてみましょう。



テストプレー

今回は、ゲーム全編を一通り確認したいので
テストプレーのオプションでは、プレイ方法を「初めから開始」にしておきます。
テストプレーで「初めから〜」を選択


まずはタイトル画面です。
タイトル画面の表示
ここでは、1Pモードを選択します。

キャラクターセレクトでは、今回ストーリー設定したキャラを選んでください。
キャラセレクトの表示
キャラクター選択が済むと、キャラに設定したストーリーが開始されます。

対戦前デモが表示されました。
対戦前デモの表示
今回は表示時間の制限をしていないため、何かボタンを押すまで進みません。
確認が済んだら、ボタンを押してください。

CPUとの対戦が始まります。
対戦画面の表示
今回はゲームオーバー画面を確認したいので、負けてみます。

CPUに負けました。
対戦相手に負けたところ
このステージでの勝ち抜き本数は2に設定せれているので、もう1本負ける必要があります。

CPUに2本先取されると、コンティニュー画面が表示されました。
ゲームオーバー(コンティニュー)画面の表示
上下左右の操作でカーソルが正しい位置に移動することを確認してください。
確認が済んだら、Yes を選択します。

今度はCPUに勝ちます。
CPUレベルは80にしているため、苦戦すると思います。

 勝てそうにない場合は、"F5"キーを押してください。
 これは対戦相手のライフを0にするコマンドになります。

無事、CPUに勝つと対戦後デモが表示されます。
対戦後デモの表示
ボタンを押して次へ進みましょう。

今度はエンディングデモが表示されました。
エンディング画面の表示
簡単ですが、ゲームの終わりです。
ここでもう一度ボタンを押すと…

タイトル画面に戻りました。
再びタイトル画面の表示
お疲れ様です。
ストーリー設定通りに動いていることが確認できました。


これでストーリーの作成に関する説明を終えます。


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