2D格闘ツクール2nd 完全攻略

■ チュートリアル


■ コマンド解説


■ テクニック解説
 001 特殊なキャラクターセレクト
 002 画面レイアウト
 003 カラーセレクトの設定
 004 ヒットエフェクトの研究
 005 ヒットエフェクトの描き方
 006 スクリプト一覧のテキスト化
 007 通常立ちの設定
 008 VSで開始位置指定
 009 雛型キャラの作成
 010 INIファイルの内容
 011 変数の大小チェック
 012 当て身投げの作り方
 013 必殺技コマンドの設定
 014 アニメ作成_通常攻撃
 015 ゲームモードによる分岐
 016 変数の一覧を記録
 017 受け身入力の判定
 018 ダウン値による分岐処理
 019 飛び道具の作成
 020 ワープ技の作成
 021 ヒット硬直のコントロール
 022 ステージの地面表現
 023 ヒット数表示の固定
 024 横方向のホーミング攻撃
 025 1P/2Pの判別
 026 ライフ減少アニメ
 027 画面下部の表示内容
 028 ステータス表示の意味
 029 ガードクラッシュの表現
 030 押せないOBJ
 031 アイテムのあるゲーム
 032 復活する技の作成
 033 空ガードの作成
 034 ステージ選択付きキャラセレ
 035 ゲージMAXの表示
 036 固定ダメージを表現する
 037 ラン動作の作成
 038 投げ技によるKOの作成
 039 ボタン溜め押し技の作成
 040 中段攻撃の作り方
 041 製作に役立つツール
 042 カラーセレクトに適した画像
 043 相手によって動作変更
 044 横幅のあるキャラを表現
 045 ラウンド限定の動作
 046 影色の塗りを効率化
 047 モードを切り替えるキャラ
 048 当たり判定設定のコツ
 049 空中ジャンプを表現する
 050 キャラの向きを判別する
 051 途中でKOしない乱舞技
 052 カウンターヒットの作成
 053 OBJの動作を停止
 054 ハイジャンプの作成


■ バグ・よくあるミス


■ テスト時のチェック項目


■ 解説用データ ダウンロード


001

画像呼出

 画像呼出命令

スクリプトの中心となる命令で、
ゲーム内で表示されるキャラクター関連のグラフィックを配置します。

設置可能な場所:
ゲームシステム-基本イメージ
キャラクター、ステージ、デモのスクリプト

このページでは、画像呼出命令とそれに関連する機能などについて説明します。
なお、今回は主にキャラクター関連スクリプトでの使用を前提として話を進めますが、
基本的な使い方は他の部分でも同じなので参考にしてください。

以下にページ内リンクの一覧を載せておきます。
グラフィックの扱いについて
グラフィックの読込ウィンドウ
- 1. 読み込むBMPファイルを選択します
- 2. イメージスクリプトを挿入します
- 3. スクリプトを1つ進めてイメージスクリプトを挿入します
- 4. イメージを置き換えます
- 5. 枠の大きさを最大にします
- 6. 枠の左上の点を透明色扱いをして詰めます
- 7. 枠左上の点の色を透明色に割り当てて自動的に詰めます
- 8. 共通パレットを使わないで専用パレットを使います
- 9. パレットを増やさないでコピーします
- 10.指定のディレクトリーのBMPファイルをすべて一括読み込みします
- 11.使われてないイメージを一括削除します
画像の選択範囲、サイズの確認
グラフィックを用意する際の注意点
- 1. キャラクターの向き
- 2. 背景色とキャラを分離する
- 3. グラフィックのファイル形式
- 4. グラフィックのサイズについて
- 5. 全画面表示用の画像を準備する際の注意点
パレットカラーに関する注意点
- 1. 余計なパレット追加を避ける
- 2. キャラの前面と背面で色が大きく違う場合に注意
- 3. 読込時のカラーの扱いについて
グラフィックのデータ量
画像命令の設定内容
 WAIT値
 アニメプレビューウィンドウ
  -1. キャラを固定します
  -2. 枠を表示します
  -3. サウンドを出力します
  -4. 表示サイズを半分にします
 イメージ番号
 中心軸
  - 1. 地上での基本位置
  - 2. 空中での基本位置
  - 3. 地上での攻撃動作
  - 4. 空中での攻撃動作
 X反転
 Y反転
 キャラの向きを無視
その他注意点、重要テクニック
画像呼出命令とセットで使う命令
画像の設置が必要なスクリプト行
透明画像の活用

スクリプトの中心となる重要な命令ということもあって、今回の説明はかなり長いです。
ページ内リンクをうまく活用して、効率的に情報を確認することをお勧めします。



グラフィックの扱いについて

キャラクターのスクリプトでは、キャラクターグラフィックだけでなく
エフェクトグラフィックも同じように登録します。

数あるエフェクトの中でも、ヒットやガード時に発生するエフェクトは
キャラに関係なく共通の画像を使用することが多いですが、
2D格闘ツクールではこれらのグラフィックも
キャラごと別々にグラフィックを持っておく必要があります。
( 例外として、相殺時に発生するエフェクトのみシステム画像扱いになっています )



グラフィックの読込ウィンドウ
グラフィックの登録は、読込ウィンドウから行います。

エディタの読込ボタンをクリックするか、"F1"キーを押すと読込ウィンドウが表示されます。

画面に表示されている各ボタンについて、以下で説明しておきます。
------------------------------------------------------------
1. 読み込むBMPファイルを選択します
 
 ゲームに読み込むファイルを選択するダイアログが表示されます
 読み込み対象となる 256色の BMP画像を選択してください。
 画面上では、256色BMPもフルカラーBMPも一緒に表示されるので注意です。
 なお、256色以外のBMPを選択した場合はエラーメッセージが表示されます。

------------------------------------------------------------
2. イメージスクリプトを挿入します
 
 技一覧ウィンドウ上でカーソルの位置に画像呼出命令を設置、
 読込ウィンドウで選択中の画像を登録します。
 ( この時、イメージ番号は一番近い空き番号が使用されます )

------------------------------------------------------------
3. スクリプトを1つ進めてイメージスクリプトを挿入します
 
 2 と違って、スクリプトを進めつつ画像を登録します。
 ボタンを押すと、カーソルを1つ右に移動して画像呼出命令を設置、
 そこに選択中の画像を登録します。
 ( イメージ番号のルールについては2と同じです )
 連続するアニメーション画像を登録する際に便利です。

------------------------------------------------------------
4. イメージを置き換えます
 
 現在カーソルで選択中の画像呼出し命令について、
 読込ウィンドウで選択中の画像に置き換えます。
 ( 画像呼出命令を選択した状態でないとこの命令は使用できません )
 23 で登録した画像を差し替えたい時などに使います。
 なお、画像の設定されていない画像呼出命令を対象としてこの操作を行うことも可能です。
 ( 普通に画像を追加するのと同じ扱いになります )

MEMO

イメージ番号を自分でコントロールする

登録するイメージ番号を意図的にとばすなど、
番号を自分でコントロールしたい場合は
あらかじめイメージ番号だけ設定した空白の画像呼出命令を並べておいて
「イメージ置換え」ボタンで画像を1枚ずつ配置していくと良いです。

------------------------------------------------------------
5. 枠の大きさを最大にします
 
 読込ウィンドウ内の画像について、全選択状態にします。
 透明色の扱いなどに関係なく、画像の左上から右下まで選択した状態になります。

------------------------------------------------------------
6. 枠の左上の点を透明色扱いをして詰めます
 
 透明色の部分を計算して、画像全体の中から
 ターゲットとなる画像部分を囲むような範囲を自動選択します。
 ( 文章ではわかりにくいですが、上の画像で選択範囲を確認してください )
 画像の一番左上1ドットに配置されている色が透明色として扱われます。
 ※ボタンの説明と矛盾しますが、 選択枠の左上ではなく画像の左上 である点に注意です。

------------------------------------------------------------
7. 枠左上の点の色を透明色に割り当てて自動的に詰めます
 
 56 と違って、モードのON/OFFを切り替えるボタンになります。
 6 では画像全体の中から透明色以外の部分を自動選択していましたが、
 このボタンをONにしている場合は、
 選択した枠内で画像読込の対象範囲を自動計算します。
 ( 未選択状態で読込ウィンドウを1クリックすると6と同じ結果になります )

 上記画像を見てください。
 白色枠の範囲をマウスドラッグで囲んだ状態で、マウスボタンから手を離すと…
 自動的に透明色の判定が行われて灰色枠の部分が選択された状態になります。

 こちらも、 「画像の左上1ドットを透明色とする」 のルールは同じです。
 キャラクター画像などで、
 複数のグラフィックを1枚の画像内に配置している際に使うと良いでしょう。

------------------------------------------------------------
8. 共通パレットを使わないで専用パレットを使います
 
 読み込んだ画像を、共通パレットのカラーに限定せずそのままの色で登録します。
 ただし、一定のルールで減色されるので注意してください。 ⇒ 詳しくは こちら

 上の例だと、パレットカラーには灰色系の色が並んでいますが
 専用パレットによってピンク色や水色などグラフィックが持っている色が維持されます。

MEMO

専用パレットの主な使い道

必殺技のエフェクトなど、キャラのカラー選択と関係なく
決まった色を出すグラフィックはこのモードで登録します。
専用パレットで登録するのを忘れると、
共通パレットの色に染まったエフェクトになるので注意です。

キャラクターグラフィックを専用パレットで読み込む
キャラクターのカラーセレクト機能を使わない場合は、
キャラグラフィック自体を常に専用パレットで読み込むということも可能です。
ただし、専用パレットの場合は共通パレットによる色制限を受けない分
データ量が大きくなってしまうので注意してください。

------------------------------------------------------------
9. パレットを増やさないでコピーします
 
 画像を共通パレット内のカラーで登録します。
 キャラクターグラフィックなど、
 カラーセレクトで色変更の対象となる画像を登録する際に使用します。
 なお、グラフィック側にパレットにないカラーが使われている場合は
 強制的にパレット内のカラーにまとめられてしまうので、注意してください。


 ちなみに、キャラクターのカラーパターンは
 パレットウィンドウの各種ボタンをクリックすることで確認できます。
 
 パレットウィンドウに関して、詳しくは こちら のページをご覧ください。

------------------------------------------------------------
10.指定のディレクトリーのBMPファイルをすべて一括読み込みします

対象のフォルダを選択すると、
その中にあるBMPファイルを順番に空いているイメージ番号に登録します。
一連のグラフィックを用意してからまとめて画像登録したい時に使うと良いでしょう。
( 特に、グラフィック差し替えでキャラ作成の手間を省きたい時に有効です )

この機能を使う時に注意したいのが、ファイルの並び順です。
基本的にファイル名の順で並べられますが、数字の並び順に注意してください。
画像1, 画像2, 画像10 というファイルがフォルダ内にあった場合…
画像1, 画像10, 画像2 の順で登録されます。
1, 2, 10の順に登録したい場合はファイル名を以下のように変えると良いです。
画像01, 画像02, 画像10

------------------------------------------------------------
11.使われてないイメージを一括削除します
スクリプトの中で使われていないイメージを一括で削除します。
ここで言う「スクリプトで使われていない」とは、

スクリプトに置いてある画像呼出命令において、
そのイメージ番号が指定されていないもの

という意味になります。

このルールを利用して、イメージ番号を一時的にずらすことで
キャラのスクリプト構成を維持したまま画像データのみ全削除することもできます。
詳しい方法については、こちら をご覧ください。

なお、場合によっては一括削除機能を使っても画像を消しきれないことがあります。
その場合の対策については、 こちら をご覧ください。



画像の選択範囲、サイズの確認
画像の選択範囲については、読込ウィンドウ左下で確認することが出来ます。

画面にグラフィックを配置した際のサイズについて確認したい時に活用してください。



グラフィックを用意する際の注意点
2D格闘ツクールのゲーム用にグラフィックを用意する際の注意点について、
ここで幾つか確認しておきます。


------------------------------------------------------------
1. キャラクターの向き
作成するゲームによってキャラの描き方にも色々あると思いますが、
基本的にキャラのグラフィックは2D格闘ゲームらしく 横を向いた姿 で描きます。

1P側の立ち位置をイメージして、右を向いたグラフィックを用意してください。
( いちおう画像呼出命令のオプションで左右反転することも可能です )


------------------------------------------------------------
2. 背景色とキャラを分離する
キャラのグラフィック部分と背景色の部分は、はっきりと分けて描くようにしてください。
ここがぼやけた状態だと、画面上に配置したキャラクターに背景色が
にじんだ状態になってしまうので注意してください。
( このあたり、イラストとドット絵で微妙に勝手が違うので慣れていない人は気をつけて )

上の例だと、左側はキャラ部分と背景色がぼやけているのでNG。
一方、右側の画像はそれらがはっきりと分けられているので
ゲーム用グラフィックに適していると言えます。

 ドット絵以外の方法でグラフィックを用意する場合は
 ソフトの機能でアンチエイリアスを切るなど、うまく対応してください。
 なお、手動で背景色を分離する場合は こちら のページを参考にしてください。


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3. グラフィックのファイル形式
グラフィック登録に関する説明でも述べましたが、グラフィックには256色のBMPを使用します。
JPEGの写真画像などを読み込む場合は、
BMPファイルに変換 & 256色に減色する必要があります。

フォトショップだと、画像をインデックスカラーというモードに変換すると256色になります。
( このモードだと、拡大縮小した時もアンチエイリアスがかからないのでドット絵編集向き )


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4. グラフィックのサイズについて
2D格闘ツクールでは、
画面解像度( 全画面表示でのドット数 )640×480 で固定となっております。
キャラクターなどのグラフィックを用意する際も、この解像度を意識して描くと良いです。
なお、キャラクターのサイズについて規定は特にありません。

単純に見た目を重視して決めるのも良いですし、
作るゲームの方向性に合わせて決めるのもありでしょう。

 キャラの表情を存分に見せたいからグラフィックを大きくする、
 キャラの移動が激しいゲームなので、グラフィックは小さめにして画面を広くとる…など。



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5. 全画面表示用の画像を準備する際の注意点
画像を全選択した状態で読み込んだ場合も、自動的に左上の1ドットが透明色扱いになります。
背景画像や全画面に表示する1枚絵など、透明色を使いたくない場合は
画像の左上に 他で使用していない色 を置いておくと良いです。

上記画像の場合、周囲の青空と同じ色に見えますが
左上の1ドットのみ別の色を置いています。
※例では、わかりやすいように少し大きめのドットを置いています。


左上1ドットが欠けることを考えて、
画面サイズより1ドット分大きい画像を用意しておくのも有効です。
画面に配置する際、上端の1ドットが画面外になるよう調整すると良いです。



パレットカラーに関する注意点
パレットカラーによるカラーセレクト機能を使う場合は、
まず最初にパレットカラーを登録する必要があります。
専用パレットのボタン、共通パレットのボタン両方をOFFにした状態で画像を読み込むと、
その画像に使われている色がパレット上に追加されます。
( 既にその色がパレット上にあった場合は追加されません )


------------------------------------------------------------
1. 余計なパレット追加を避ける
パレット作成後は、画像読込時に余計な色が追加されることがないよう
共通パレットのボタンをONにしておきます。


ドット絵など、グラフィック側で色数をはっきりコントロールしている場合は大丈夫ですが
写真やフルカラーCGなど、色数に制限をかけていない場合は十分に注意が必要です。
特に、「共通パレットを使用」のボタンはソフトを再起動する度にOFFに戻っているので
グラフィック読込時は毎度気をつけるようにしてください。
不安な場合は、グラフィック側であらかじめパレットを固定しておくと
色数が増えることもないので安心です。
( 条件としては、色数をコントロールしたドット絵と同じ状態になる )

また、キャラクターに使用する一連のグラフィックを
1枚の大きな画像にまとめておくという手も有効かもしれません。
キャラ1体に使用するグラフィックの枚数がある程度決まっている場合は、
考えてみるのも良いでしょう。


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2. キャラの前面と背面で色が大きく違う場合に注意
実写やフルカラーCGなど、カラーを制限していないグラフィックで
パレットカラーを登録する際に気をつけたいのが、キャラのカラー配置です。
前述したとおり、パレットはグラフィック読込時に作成されます。

読み込んだ画像内に全ての色が揃っていれば問題ないのですが、
以下のようなキャラの場合は注意する必要があります。

上の例だと、4枚のグラフィックの内1枚目のみを読み込み範囲として選択していますが
この状態で画像読込を行うと、3枚目にある青色はパレットに追加されません。
3枚目の画像を後で読み込んで青色をパレットに追加する、というのもありですが、
カラー制限のないグラフィックだと、
目的の青色以外にも中途半端な色が追加登録されやすいです。

出来れば、最初のパレット作成時に全ての色が揃うよう
考えてグラフィックを読み込んだ方が良いです。
例えば、上記画像の場合は4枚のグラフィック全てを選択した状態で画像を登録すれば
キャラに使われる全ての色をパレットに登録することが出来ます。
※パレット登録が済んだら、読み込んだ画像は別のものに変更してOKです。


------------------------------------------------------------
3. 読込時のカラーの扱いについて
2D格闘ツクール用に画像を用意する際に気をつけたいのが
グラフィックに使用するカラーです。

2D格闘ツクールでは、
「黒色 = RGB( 0, 0, 0)を透明色扱いする」 というルールがあります。
グラフィックを用意する際は、この点に注意して作業を進めてください。
黒色を使いたい場合は、 RGB( 0, 0, 0) 以外で黒に近い色を使うと良いです。
例えば、 RGB( 16, 16, 16) を使う…など。

上記画像でも一見黒色を使っていますが、RGBの値は ( 10, 26, 11) だったりします。

また、画像登録時に近い色同士はまとめられてしまうので
グラデーションを入れたグラフィックを読み込む際は注意してください。
⇒ 詳しい説明は こちら

上で説明した 黒色に近い色 を使う場合も、ある程度離れた値を選んだ方が良いでしょう。
※例えば、 RGB( 0, 0, 1) 程度だと 黒( 0, 0, 0) 扱いされてしまいます。



グラフィックのデータ量

登録した画像のデータ量については、エディタ右下のエリアを確認してください。

画像はサイズが大きければ大きいほど、色数が多ければ多いほどデータ量が大きくなります。

例えば、専用パレットで登録した画像は
パレットによる色数節約の対象外となるのでデータ量が多めになります。

当たり前の話ですが、画像のデータ量が大きいとゲームのデータ量も大きくなります。

データ量が大きい場合の問題点
今の時代、ゲームダウンロード時のデータ量としてはあまり気にならないかもしれませんが
2D格闘ツクールの場合は、キャラクターセレクト画面にてキャラデータの読込を行うので
ここでデータ量があまりにも大きいと
キャラ選択の動きがぎこちなくなる という問題があります。
重要度は低いですが、覚えておくと良いでしょう。



画像命令の設定内容


画像呼出命令には画像の配置に関するオプションがいくつかあります。
以下では、これら項目についてその意味と設定のコツを説明していきたいと思います。



WAIT値

ここでは、グラフィックの表示時間を設定します。
単位は、WAIT値 = 100 で 1秒となっています。
なお、設定する値が 12 のように小さい場合
ゲームを実行する環境によってはフレーム落ちすることもあるので注意してください。

また、WAIT = 0 だと、WAIT値無限 という扱いになります。
この場合、キャラの着地や攻撃のヒットなどでストップがかかるまで
画像を表示し続けてしまうので使う場所には十分注意してください。

 WAIT=0は、恐らくキャラクターよりもステージ画像など
 アニメーションする予定のないグラフィックで使う場面が多いと思います。

------------------------------------------------------------
WAIT設定のコツ
キャラクターの動作などでアニメーションを組む際は
まず一連の画像呼出命令について、WAIT値を一定に統一します。
( だいたいWAIT値 = 5 か 10 くらいに設定するのがおすすめ )

この状態でアニメプレビューウィンドウの動きと見比べながらWAIT値を増減させると良いです。
※ちなみに、マウス右ボタンドラッグで表示範囲を移動できます。
 この操作中は、アニメーションを一時停止する効果もあるので、覚えておくと良いでしょう。

また、攻撃動作の場合は一連の動作を3つの段階に分けてWAIT値を考えると良いです。

1. 攻撃前 攻撃判定なし

ここが短いと出の早い攻撃になります
2. 攻撃中 攻撃判定あり

ここが短いとタイミング合わせの難しい攻撃になります
3. 攻撃後 攻撃判定なし

ここが長いと攻撃後の隙が多くなります

まずは の配分をどうするか決めてから、その内訳を考えると調整しやすいです。
見た目からWAIT値を考えると迷いがちですが、攻撃の発生フレームなど
ゲームルール側から考えるとある程度方針を固めやすいと思います。
( 例えば…この攻撃は 出が早いが攻撃後の隙が大きい技にする、など )



アニメプレビューウィンドウ
少し話がそれますが、ここでアニメプレビューウィンドウについて軽く説明しておきます。

アニメーションプレビューウィンドウでは、現在選択中のスクリプトについて
その動きをアニメーションで確認することが出来ます。
アニメーションはループで動いているので、じっくり眺めて調整すると良いです。


------------------------------------------------------------
1. キャラを固定します
これをON状態にしておくと、
アニメプレビュー内でキャラの位置が中心軸の位置に固定されます。
大きな座標移動を設定したスクリプトにおいて
キャラのモーションを細かく見たい時に使うと良いでしょう。


------------------------------------------------------------
2. 枠を表示します
キャラに設定された各種判定枠( 攻撃枠・防御枠 )を表示します。
必殺技の判定などを設定する際に活用すると良いです。


------------------------------------------------------------
3. サウンドを出力します
効果音などサウンドを設定している場合、それを再生します。
ただし、スクリプトが短い場合はアニメーションのループする間隔が短いので
やや効果音を確認し辛いかもしれません。


------------------------------------------------------------
4. 表示サイズを半分にします
アニメーションをプレビューする際、グラフィックの表示サイズを半分にします。
若干処理が重いですが、動きの大きな動作を確認する際に使うと良いです。



イメージ番号

このイメージ番号を変更することで、画面内に表示するグラフィックを決めます。
設定できる値は 0番 から 8191番
恐らく、番号が足りなくて困る…ということは無いと思います。

画像読込時のイメージ番号については、
登録する番号が途中で空いていても問題ありません。
例えば、0〜10まで登録した後 11〜79番を飛ばして80番から登録してもOK


「各キャラ共通で登録しておくエフェクト画像などは2000番以降に登録する」
「基本動作のグラフィックは1000番までに並べておく」
といった感じに画像登録のルールを統一しておくと、
キャラ追加時の手間を軽減することが出来ます。
( 具体的には、既存キャラからのグラフィック差し替えがやりやすくなります )



中心軸

キャラクターを画面上に表示する際の配置をコントロールします。
X軸が地面と接触する部分、Y軸が相手との左右の中心位置となります。

機能説明と言うよりはキャラ表現の話になりますが、
キャラのグラフィック配置についておすすめの位置を以下に載せておきます。
グラフィック設定時の参考にしてください。


------------------------------------------------------------
1. 地上での基本位置

左右位置は、ちょうどY軸の位置を体の中心が通るように調整します。
縦位置はX軸の線を基準にします。
影画像の縦位置に合わせるとすると…
手前の足と奥の足、その中間のZ位置をX中心軸が通るようにすると良いです。

なお、エディタ上で設定していると気付きにくいですが、
実際にテストプレーを実行してみると
2P側の影位置がひどくずれていたりするので注意してください。

 作成するキャラの画像サイズによっては、
 影画像をデフォルトのものから変えた方が良いかもしれません。



------------------------------------------------------------
2. 空中での基本位置

縦位置については、上で説明した地上での基本位置を思い出してください。
空中でのポーズ → 着地動作 → 地上でのポーズ
一連の動作が違和感無くつながるよう、以下のルールに従って設定すると良いです。
着地が決まるのは足が地面に触れた時なので、
X中心軸の側に足が来るよう設定すると良いでしょう。

 
 キャラクターの着地感を表現したい場合は、
 空中でのグラフィックをやや上方向にずらしておくと良いです。
 着地時にグラフィックが瞬間的に下方向にずれることで
 ちょっと体勢が崩れた感じ、体の重さから来る動作の隙を表現できます。


------------------------------------------------------------
3. 地上での攻撃動作

上の方で説明した地上での基本位置をベースとして設定します。
キャラが動くことで足の位置も変わると思いますが、
ジャンプしない限りはどこかで地面に接しています。
攻撃動作などを設定する際は、こういった軸足を基準として位置合わせすると良いです。
( キャラクターを描く時も、この地面に接している部分に体重がかかっていることを意識すると良い感じになります )

上記例では、左足を軸とした回転動作を行っています。
左足の位置がほとんだ変化していない点に注目してください。

MEMO

影の位置を合わせるための移動設定
キャラが前後に大きく乗り出す動作では、影の位置を合わせる意味で
小さな座標移動を入れると良いかもしれません。


上記アニメでは、
キャラの軸足を基準にしてアニメーションを設定しています。

これを実際のゲーム画面上で表示すると…

キャラが大きく前へ乗り出していますが、
影は元の位置にあって少し不自然です。


この場合は、
見た目上動いていないように見える移動攻撃 を組むと良いです。
( 前へ乗り出す動作なので、前方向の初速と、後方向の加速度をセットします )

 ただし、違和感無く設定するのは難しいので
 余裕があればチャレンジする程度で良いかと思います。
 ( ゲームを操作する側は微妙な移動にも気付く&気になるので難しいです )



------------------------------------------------------------
4. 空中での攻撃動作

空中攻撃のグラフィック座標を決める際は、画像が上に寄り過ぎないように注意します。

X軸の部分が地面に触れた時、キャラは着地します。
ここでキャラのグラフィックが上に大きくずれていると、
攻撃が発生する前に着地してしまうので注意してください。

「ジャンプ攻撃でしゃがみガードを崩す」
というルールは多くの格闘ゲームで見られますが、
これを実現するためにも上記の点を意識してグラフィックを配置すると良いでしょう。

 特に、しゃがみガードの崩しに特化した技などを作る際は、
 グラフィックの方もそれに合わせて上下にやや小さく縮こまったポーズを用意すると
 地上に近い位置まで空中状態を維持できるので、見た目にも違和感が無いと思います。



X反転

グラフィックの向きを左右反転して配置することが出来ます。
振り向き動作や投げ動作など、キャラの向きが変わる部分で使うと良いです。

また、エフェクトグラフィックなどで
アニメーションのパターンを増やしたい時に使うのも良いでしょう。

1枚の画像を上下、左右に反転することで雷のアニメーションを表現しています。



Y反転

X反転同様、キャラやエフェクトのグラフィックパターンを増やすのに使うと良いです。
また、画面効果など左右対称・上下対称のエフェクトがある場合は
それを4分割したものを反転配置することでデータ量を節約することも出来ます。

上記例の場合、1枚の画像を上下・左右反転させて4種類配置することで
1枚の大きなエフェクトを表現しています。
ヒットエフェクトなどで使うことは無いですが、画面全体を覆うエフェクトなどは
そのデータ量もかなり大きくなるので、
こういった方法でグラフィックのサイズを節約すると良いです。



キャラの向きを無視

画面内に台詞やメッセージ類を出す場合など、
反転してはまずいグラフィックを出す際に使うと良いでしょう。

例えば、HIT の文字は
キャラの位置によって左右反転することもなく 常に同じ形で表示されます。



その他注意点、重要テクニック
ここまでで、画像呼出命令に関する基本的な説明は終了です。
ここから先では、その他、画像呼出命令について知っておいた方が良い注意点について
いくつか説明しておきたいと思います。



画像呼出命令とセットで使う命令
変数操作や各種判定枠など、一部の命令には
画像呼出命令とセットで配置することで有効になるものがあります。

1. 防御枠
2. 攻撃枠
3. 色変更
4. 変数分岐

はだいたいグラフィックあってこそ、という感じの命令でわかりやすいですが
4 にある通り、変数分岐命令を配置する際も画像呼出命令が必要になります。
( 画像が必要、というよりは恐らく変数処理を行うための時間設定 = WAIT値が必要 )



画像の設置が必要なスクリプト行
各種スクリプト一覧の中で、
基本行 と言われるものには必ず画像呼出命令が必要になります。

キャラクターのスクリプト一覧の中で、太字で表示されている行が基本行になります。

同様の行は、ゲームシステム-基本イメージにもあります。
こちらも忘れずに画像を設置するようにしてください。

ここで画像の設置に抜けがあったり、基本行に割り込む形で行追加してしまうと
オブジェクトの発生など…いくつかの場面でバグが発生する原因になるので注意してください。

 なお、キャラスクリプトの一部は無視しても問題無いです。
 例えば、ボタンガードを使わないゲームだと
 「ボタンガード〜」の3行はゲーム中に呼ばれることが無いので画像を置く必要もありません。
 不安な場合は、後述する透明画像を活用すると良いです。



透明画像の活用
ここまでの説明で、画像呼出命令には画像表示以外での役割もある
ということが理解できたかと思います。
ただ、変数処理や基本行への画像設置と言っても
ここでは画像を何も表示したくない、という場面もあるでしょう。

普通に考えれば、画像を登録していない画像呼出命令を置くことになります。
ただ、2D格闘ツクールでこの方法を使うとバグの原因になります。
 グラフィックがセットされていない画像呼出命令を通った瞬間、
 キャラが非表示のまま負け扱いになったり…。

こういった場合に役立つのが、透明画像の活用というテクニックです。

上の方で説明した通り、2D格闘ツクールには
黒に近い色をまとめて透明色扱いする というルールがあります。
このルールを利用すると、
ゲーム画面上で表示されることの無い透明画像 を登録することが出来ます。

画像読込ウィンドウにて、上記画像( リンク先にあるBMPファイル )を読み込みます。

この透明画像テクニックは、キャラの非表示処理など
ゲーム内の演出など様々な場面で役立つので覚えておくと良いでしょう。



大変長々と説明を並べましたが、以上で画像呼出命令についての説明を終えます。
最初の方で述べた通り、画像呼出命令はスクリプトの中心となる命令です。
間違いなく一番多く使う命令なので、十分に理解して作業を進めてください。

今回の説明内容について気になる点・質問などあれば
掲示板 にて受け付けておりますので気軽にお尋ねください。




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